●ケース2 コフマンさん(仮名)
(編集部注・コフマンさんはカナダ人なので、インタビューは英語で行われました)
ナイストゥミーチュ。え、このCDを見つけた時について聞きたい? haha。それはいいけど、クレイジーなことを聞くんだな。00年2月18日さ。
ボクは、ニッコウという街でホッケーをしているフレンドに会いに行ったのさ。ホッケーと言っても、焼き魚のことじゃないぜ、haha(編集部注・アメリカンジョークらしい)。まあ、ボクはニッポンは初めてだったので、サイトシーンも兼ねて来たんだ。で、ニッコウに行く前にアサクサに寄ったんだよ。
アサクサはエキセントリックな街だった。ニッコウよりも賑やかでボクは好きだよ。残念なことにフジヤマとゲイシャは見れなかったけど、憧れのライダー1号のブロマイドや、ガズィラマツイのフィギュアを買えてラッキーだったよ。
アサクサで印象に残ったのは、レカストゥさ(編集部注・レコードストアーのことらしい)、ボクはニッポンのタワーに寄ったとき、かわいこちゃんとか、海外のマネみたいな音楽ばかりみたいなのしかなかったので、あまり興味を持たなかったんだ。でも、アサクサのレカストゥは凄かったよ。あれがキモノって言うんだろ、トラディショナルでゴージャスな金ぴかの衣装を見て、さすがジパング、黄金の国なんだってショックを受けたのさ。だって、スーツまでゴールドなんだぜ、エルヴィスより凄いじゃないか。
それで地元のオバチャンに聞いて、ナンバーワンのレカストゥを教えてもらって行ったのがミヤタレコードさ。グレイトなレカストゥらしく、オートグラフ(編集部注・サイン)がいっぱいだったよ。この店の奥にある、「ホリダシモノ(編集部注・中古盤)」のエリアをゴソゴソ探していたら、「Twin
Goddesses」という文字が目に入ったのさ。ニッポンは多神教なんだろ? ヤオヤとか言うんだろ(編集部注・惜しい。八百万である)。それで、これはニッポンを知るのにいいかもしれないと思ってソクガイしたのさ。
(編集部注・コフマンさんはこの状態で目撃したものと思われる。)
棚? クレイジーなこと聞くなよ。ミヤタレコードは、エンカ以外は全部その他だよ。ボクがニホンゴを読めなかっただけかもしれないけどな。探すんなら「ホリダシモノ」だね。
値段かい? 1千万ドルさ、haha(編集部注・Oyazi Jokeらしい。千円ということだろう)。いやあ、それにしてもいいアルバムだったよ。ニッポンの世界観はウエスタンやロケンローに通じるものがあるんだな。
いやあ、アサクサはいい街だったよ。アイアイアイライクアサクサ〜さ、haha(編集部注・冠二郎を意識しているらしい)。